もうすっかり夏らしい気温になりましたね。
中国〜関東甲信まで梅雨明けしたそうですよ。
これからはどうしてもエアコンに頼ってしまう日々が続きそうですね。
この時期になると、毎年のように、省エネへの協力を要請されますが、省エネにすることで熱中症にかかってしまっては本末転倒です。
とはいえ、環境にも配慮したい思いもあるので、我が家ではエアコンの設定温度をなるべく高めにする、扇風機でしのぐということで省エネしているつもりです。
他に涼を得る手段はないものかと調べていると、「打ち水」というものがあるではないですか。
今回は、日本の古き良き風習である「打ち水」について見ていきましょう。
今回の目次
打ち水の仕組み
打ち水は「気化熱」を利用して涼をとる手段です。
撒かれた水が、地面や空気中の熱を奪って涼しくしているんですね。
例えば、お風呂からあがって、濡れたままでいると、体がひんやりしてきますよね?
これは体表面にある水分が蒸発するときに、周りの熱を吸収することで起きている現象です。
打ち水はこれと同じ現象を利用しています。
打ち水で知っておくべき4つのポイント
では、打ち水を効果的に行うための4つのポイントを紹介していきます。
1.早朝・夕方に水を撒くこと
2.打ち水は日陰にすること(ベランダ・すだれ・花壇もOK)
3.窓を開けて空気が流れるようにすること
4.日光の照りつける場所への打ち水はNG
<ポイント1>早朝・夕方に水を撒くこと
効果的な時間は早朝 or 夕方です。
夏の日の出、日の入りの時間でいうと、午前5〜8時頃、午後18〜19時くらいですね。
早朝の打ち水は、日中帯に少し快適になりますし、夕方の打ち水は、夜の寝苦しさを和らげてくれます。
<ポイント2>打ち水は日陰にすること(ベランダ・すだれ・花壇もOK)
打ち水の効果が期待できる場所は「日陰」です。
日陰に水を撒いておくことで、ゆっくり水が蒸発します。日光が照りつけている場所よりも涼しいため、窓を開けておくと涼しい風が入ってくるようになります。
ベランダやバルコニーなんかがいいですね。日陰になっている壁、すだれを湿らせておくことなんかも効果的です。
また、植物にも打ち水をすると効果的です。水をあげた植物が水分を徐々に発散させます。更に、葉の日陰部分を冷やすことで、打ち水の効果を高めてくれます。
<ポイント3>窓を開けて空気が流れるようにすること
ポイント1、2で打ち水をしたあとは、涼しい風が室内を通れるように、窓を開けて空気が流れるようにしましょう。
空気の流れが悪いと、打ち水で得られた水分が室内にこもってしまいます。
せっかく涼しくなるように打ち水をしても、湿気がこもってしまうと不快さだけが増してしまいます。
日光の照りつける場所への打ち水はNG
真夏の太陽が照りつける場所に水を撒くことはNGです。また、湿度が高い日もNGです。
打ち水は、水が蒸発するときに熱を奪う気化熱を利用したものです。ですので、気化熱を吸収できないくらい暑い日なただと、撒いた水がすぐに蒸発してしまうため、十分な効果が得られません。湿度が高い場合も、水の蒸発が妨げられるので避けたほうがいいでしょう。
打ち水大作戦
打ち水大作戦はNPO法人が主催している、みんなで打ち水をいっせいに撒いて、夏の東京の温度を少しでも下げようという試みです。
公式サイトはこちら。
首都圏に5年ほど住んでおりますが、このイベントについては全く知りませんでした。
2003年からスタートしているそうですよ。
また、イベントスタートのきっかけが東京らしい悩みな気がしますね。
「打ち水大作戦」は、江戸時代の庶民の知恵「打ち水」がヒートアイランド現象に対してどのような効果を持つのか、決められた時間にみんなでいっせいに打ち水をして、その効果を検証しよう、という壮大な社会実験※として2003年からスタートしました。打ち水大作戦本部は、この「いっせい打ち水」の呼びかけを始めとして、日本全国さらには世界で、雨水や2次利用水を活用した打ち水の生活習慣化に向けた活動を行っています。
出典:打ち水大作戦とは
水自体も、水道水などの飲める水ではなく、雨水、お風呂の残り、米のとぎ汁などの2次利用水を利用するようです。
ちなみに、公式からは次の動画が公開されています。
こういう出会いがあるのもいい気がしますよね。
まとめ
打ち水について書いてきました。
今年も熱くなりそうですので、エアコンだけに頼らず、打ち水を取り入れてみてはいかがでしょうか。
自宅で打ち水をする時は、紹介したポイントを参考にしてみてくださいね。
我が家でもエアコンをかなり使っていますが、電気代も気になりますので、今年から取り入れてみようと思っています。
打ち水の詳細な原理等については「打ち水大作戦」の公式HPで解説されていますので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
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